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ガチMakersのガチを見てきた @ Makers Faire Tokyo 2015

2015/08/09 ysdyt 1 Comment

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8月1日、2日に開催されたDIYのお祭り、Makers Faire Tokyo(MFT) 2015に行ってきました。

Makersというと、3Dプリンターとかでアレコレするイメージなんですが、「作ったものをネットに繋ぎたい!」「動きを任意に制御したい!」となると現代ではRaspberry PiやArduinoなどのマイコンを接続するので、「それってつまりIoT!!!!」みないな雰囲気になってました。なのでMFTは「工作とIoTのお祭り」な感じでした。

開場にはドローンやOculus、メカっぽいものから、アート作品ぽいもの、ファッション・アクセサリ的なものまでなんでもござれ!という感じ。一日では到底全部見きれる作品量ではなかったので、その中でも自分が見て個人的に好きだったものを書き残しておきたいと思います。

余談ですが、Makers Faireは世界中で行われていて、その中でも日本のMF、日本人が作るものは「精細で小さくて、しかし多機能」ということで「Bonsai Electronics(盆栽エレクトロニクス)」と呼ばれているそうです。最高のネーミングだし、萌え萌え。

 

ガチMakerは植物栽培もガチ

植物好きな自分としてはMFTで一番見たかった展示、「ナマケモノラボ」さんの野菜自給自足のための自動化システム。

今年のMFTは園芸・農業分野の作品が多かった感じです(企業も含めて8個くらいブースあったかも?)
電子工作で「農業」というと、植物に温度、湿度、照度センサーなどをくっつけて環境モニタリングするというやつです。もう一歩進化すると、土壌乾燥センサーもくっつけて、乾燥値が任意の値以下になるとモーターを回して自動で「水やり」を開始する機能がついたりします。

Makersって、もっとこう、なんというか、おもちゃのような、くだらないけど最高に面白い!俺が好きなんだからお前がどう思おうがどうでもいいんだ!!!!!みたいなものを作ってる人たちを想像してたんですが、ナマケモノラボの方々はとにかくその入れ込みようが半端ではないし、「野菜の自給自足」と言いながら電気泳動装置や簡易遠心分離機モドキみたいなものまで作られていて狂喜すら感じます(褒め言葉)。展示主のお二人共、別にバイオの研究とかされていたわけではないそうですよ…。「趣味」だそうです。

MFT当日に展示されていたものは少しだけでしたが、ウェブ公開されている自宅(?)の様子を見ると「工作」というにはチョット違う感じのガチさを感じます。自宅が植物工場みたいになっちゃってる。自宅に自作アクアポニックス設置しようとか普通思わないハズ。

MFT2015出展者紹介 ─ 都会の小さな実験室で、自給自足の自動化システムに挑戦する「ナマケモノラボ」

MFTで展示されてたのは取り外し可能なボックス上の栽培モジュールで、一つ一つに「きのこ」「えび」「植物」みたいなテーマが決まっています。それぞれが”世界”のように独立していて、磁石式のボックスはパズルのように位置の組み換えが可能。ボックス間の関係を管理するアプリも作成中(!)のようで、ボックスの位置関係を最適化することでアクアポニックスのような水の循環が行われたりするのでしょうか。インテリアとしてもかわいい。

(写真参照元:http://makezine.jp/blog/2015/08/mft2015_agri1.html)

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裏から見た図。ボックスの一つにはArduinoが押し込まれている。

 

ガチMakerはアレルギーチェックもガチ

そしてその隣のテーブルにはオープンソースなPCRマシーン(遺伝子を増やす装置)が並んでました。何このイベント…

大学でバイオ系だった人は使ったことがあると思うのですが、PCRマシーンは原理的には高速に温度を上げ下げする単純な機械です(、といっても温度制御を”精確に”行っているのがテクノロジーなのですが)。
この機械はだいたい100万くらいで販売されているのですが、それを3Dプリンターとかオープンソースなソフトで格安で作っちゃおう(作った)という展示でした。

こういった作品の背景として、”バイオハック”という領域があり、そこでは大学や研究者でなくても誰もが実験や研究を(自宅のキッチンのような場所で!)できるようになって、もしかしたら最終的には自分の遺伝子を自分で調べて自分で病気を直せちゃうかも、みたいな未来的なことをしている人たちがいます。膨大な生物学情報も高度な機器も大衆化してきた非常に今の時代っぽい活動です。この展示ではバイオハック的な感じで、食品に含まれるアレルギー物質をこの機械を使って、誰もが格安で自分自身でチェックできる仕組みを作ったという展示をされていました。遺伝子増幅に用いる酵素も1回のチェックで100円ほどのコストらしいでのかなり実用的になってきたなーと驚きました。

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旧世代の自作PCR機。アクリル板がかっこいいのですが、これを切り出すには機器と手間とコストがかかる。かっこいいけど。

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最新型の自作PCR機。見た目はちょっともっさりしてますが、外装が3Dプリンターで出力できるようになったので、コストも手間もかなり削減された。壊れてもすぐ取替が効きそうなのであまり設備の無い発展途上国などでも実用的に使えそう。

 

ガチで爆速なIT企業はハムスター飼育もガチ

「企業ブースには興味ない!」と思ってたのだけど、ブースに置かれていたアボガドにまんまと釣られて来てしまった。(アボガドを7個育てている身なので仕方ない)。

Yahoo!JAPANが発表した「myThings」はウェブアプリを組み合わせてプッシュ通知してくれるためのプラットフォームとなるアプリです。例えば、「Yahoo天気予報」から今日の天気情報を取得して雨が振りそうなら「朝の8時に」、「今日は傘を持っていけ!」と毎朝自動でプッシュ通知してくれたりします。面白いのはIDCFのクラウドサービスを利用すると自分が作った電子工作にも繋げられる点で、ブースで行わていたデモでは、ハムスターの滑車に取り付けられたセンサーが回転数を記録し、スマホに自動で「ハムスターが○回滑車を回しました!」みたいな通知をしていました。しかも回転数に応じてエサ箱が自動開閉されというおまけ付き。なんというハムスターディストピア…!許してあげて。。。

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アボガドの水温をモニタリングしてslackに出力している

さっそく「myThings」アプリをDLして使ってみているのですが、まだあまり便利さは体験できていません(IFTTTと同じ感じ)。
ただ、先のハムスターの工作は直感的に面白いと思えるし、「IoTってどう便利なの?」「お金になるの?」という段階を超えるのは時間の問題だと思われるので、きっとこういったプラットフォームは流行るはずです。自作した電子工作物も繋げてスマホにプッシュ通知できるので、Makersな人が何かを作った時は、もう工作物からの通知用アプリを自作しなくてもmyThingsに登録しちゃえばおk、みたいになって便利ですね。

 

ガチMakerの観葉植物は光合成も常にガチ

不気味可愛い歩く植木鉢。光センサーがついてるので光の方に自分で歩いて行って植物は光合成し、モーターはソーラーパネルで充電します。動く手段を手に入れた「植物の進化」を見ているようですごく面白いアイデア(作成者の方はSFC生なのでさすが)。

yuta yoshidaさん(@ysdyt)が投稿した動画

FabWalker/WalkingTree

これって例えば匂いセンサーみたなものを鉢にくっつけて、ハエがいそうな臭い場所に「食虫植物」の鉢が歩いて行ってハエを喰う、とかし始めると空恐ろしい感じもします。肉食ルンバくん… そんな怖さとは反対に、このロボットをつくる高校生向けの教育プログラミが開催されるそうで楽しそうです。  

 

ガチMakerは女子の心を掴むのもガチ

こちらは別の方の作品。先ほどのメカっぽい植木鉢と違うテイストでかわいい系の歩く鉢。光センサーが付いているかは不明。足のギミックとか、どことなくガンダムの”アイツ”を思い出すけどきっと気のせい。とにかくかわいい。一般ウケしそうなのはこっちですね。

yuta yoshidaさん(@ysdyt)が投稿した動画

 

ガチMakerの観葉植物はツイッターもガチ

開場でたくさん見られた園芸・農業分野の作品。そのうちの一つ、「植物ったー」。センサーから取得した情報をツイッターにポストして、植物が「つぶやいている」ように見えます。

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個人的にもこういったものを作りたいので毎回展示主の方に「ブログとかに作り方とかアップされてますか?」と聞くんですが、ほとんどは「試行錯誤して作ったので整理されたレシピはもうわからない」というような回答でした。これこそMaker…!

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おおまかな概要を見せてもらったのですが、素人にはうーむ… 頑張ります。。。

 

ガチMakerは観葉植物への水やりだけはガチで手抜き

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LED部分がシャワーヘッドに繋がれている

 

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鉢の土台部分にラズパイが組み込まれている

こちらはスマホの自作アプリから遠隔で”水やり”することもできる機能を実装。中身はRaspberry Pi。
「Ardinoじゃダメなの?」と聞くと、水を汲み出すためのモーターに必要な電力をArduinoで供給するのはちょっときついらしいです。はやり植物のセンシングするなら水やりまで自動化したいのが人間の業(褒め言葉)。完成度高くて素敵でした。

 

ガチMakerの100均使い倒し度はガチ

100円ショップに売ってるものを使ってものづくりをする、という「ヒャッカソン」というユニークな団体があるそうで、そちらの作品。植物工場という名の虫カゴ…それに堂々と「スマートアグリ」という横文字をつけているところが個人的にツボです。でもソーラーパネルで給電するLEDも設置されててちゃんとしてるところがまたイカすのです。

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ガチMakerはラズパイ2個以上使ってからがガチ

発売されているRaspberry Piの最新型は5000円ちょっとくらいなので、それを多量に並列につなげて安価なスパコンlikeなものを作ろうとされている方の展示。もうよくわからないのですが、ラズパイがいっぱい並んでる図を見るだけで満足なんです。浪漫です。作成者の方はこの安価なラズパイスパコンを教育現場に入れて子供にスパコンの使い方等教えればいろいろ良いんではないか、という活動をされているそうです(ごめんなさい詳しくは聞いてなかったです。。。)

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この眺め、良いよね。

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それぞれのラズパイにウェブカメラが繋がれて制御されている

MFTで展示されていたのは並列化の作品ではなく、たくさんのラズパイで撮った写真をつなげてストップモーション動画をその場で作る、というものでした(並列化を使った何らかのデモみたいなものも見てみたかった)

 

ガチMakerはドローンもガチで日本風にしちゃう

その名の通り、竹で出来たドローン。プロペラ部分が完全に「竹とんぼ」なのです!
機体を竹で作るのは耐久性や重量の面でメリットがあるのかもしれませんが、それ以外にも、日本人なら誰もが遊んだことがある竹とんぼなので親近感が湧いて、最近の「ドローン怖い!」というイメージを少しは緩和できるかもしれないなーと感じたり。。。(日本人限定ですが)

yuta yoshidaさん(@ysdyt)が投稿した動画

 

ガチMakerが作るドローンの小ささはガチ

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手のひらサイズの小さなドローン。機体は数十グラムオーダー

手のひらサイズの小さなドローン。機体は数十グラムオーダー

こちらはめちゃ小さなドローン。とにかくかわいい。このくらいの大きさなら墜落して当たっても怪我の心配はなさそう(目に刺さったりしない限り)。

ただ問題は、機体が軽すぎて風に煽られ、操縦が奪われるので外では飛ばせないところ。MFT会場内(東京ビッグサイト)ではドローンを飛ばせるスペースが用意されていたのですが、室内であっても大型の空調があるところでは風に煽られるそうです。
ドローンは飛行時の姿勢制御にまだ課題がある、とどこかで読んだことがあるので次はソフトウェアの進化が待たれるようです。小型であっても飛行できる昆虫のような”しなやかな飛行”をソフトによって実現しないといけないのかな。。。

ところで、小さなドローンといえばLinuxベースで動く東大のPhenox。ブースでその話をしているとなんと隣にラボの人がいたという。世界は狭い。

 

ガチMakerは靴にもLEDを仕込まないと死ぬ

no new folk studio製作のThat’s “wearable”! な光る靴「Orphe(オルフェ)」。
展示説明には、このプロダクトの製作にも参加するクリエイターの「きゅんくん」が立たれていました。「きゅんくん」は開発から、クラウドファンディング、モデルまで全部の工程に参加しているマルチスキル、かつルックスもキュートで界隈で話題の若手クリエイター。

Orpheが発表された時は「靴が光って何が良いんだ?小学生がそんなの履いてないか?」と思ったのですが、プロモーションビデオを見て脱帽。

展示されていた実機を触ってみましたが、ソールの点滅パターンをリアルタイムでスマホから制御できるところが思った以上にかっこよかったです。あと、点滅させたいソールの位置・色をかなり細かく指定できるところが演出者には痒いところに手が届く感じで良いのではないでしょうか。その場の雰囲気をリアルタイムに演出に反映するDJにとってのターンテーブルのような物をダンサーがゲットしたような、動きのパフォーマンスを行う人には間違いなく刺さると思われます。

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展示されていたデモ品はまだずっしり重い靴でしたがこれからまだ改良されるそうです。世の中にはすごい人がいるんだなーと関心しきりでした。あと、「靴を光らせる」という一見「誰もが認める画期的なイノベーション」ではないアイデアでも、ここまで作りこんで製品として昇華させていることがかなり印象的でした。単純に見えるものに、想像以上の可能性の広さや奥行きが見えると感動しますね。生きゅんくんとOrphe、見れて良かったです。  

 

ガチMakerはとにかく何か光らせないと死ぬ

光ファイバーみたいなものをぶんぶん回して光ってる謎のアーティスティックな作品。「んー、こういうインテリア何回か見たことがある気がする。。。」と思ったのですが、触った時のリアクションが予想外で面白い。これで水風船から修行しなくても誰でも4代目のアノ技が繰り出せるようになr

 

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ガチMakerは鳥取砂丘ですらLEDにしちゃう

鳥取大学と鳥取城北高校の混成チームによる出展。 島根に長らく住んだ身としては「鳥取」と聞くと仲間のような気がして見に行かないわけにはいかないのです。

実は鳥取にも「FabLabとっとり」があります。去年辺りに一瞬で立ち上がったような印象がある「FabLabとっとり」が、作ったものをもうMFに出店してるのか…と驚いたのですが、それとは別の学生チームの出展だったそうです。

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yuta yoshidaさん(@ysdyt)が投稿した動画

展示品は、みんな大好き公安九課のマスコット的なアイツに似せた小型ロボットや、鳥取砂丘の冬のイルミネーションを模したLEDアート作品など「THE・電子工作!」という感じで完成度高い!ロボットは個々の機体が協調するようになる予定らしく、なんだかスゴそう。

 

ガチMakerは妄想を現実(ガチ)にする

ロジコマさん、、、このクオリティー、、、本物やんけ。1/1スケールおなしゃす。IMG_6231

【ニコニコ動画】ロジコマ作ってみる【完成編】

R2-D2さん、、、いや、これ、作品というよりもう本物だよね…忙しそうにお子を追い回しておりました。サービス精神旺盛です。

 

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    (おまけ)

ガチMakerを主人公にした漫画の人気はガチ

電子工作にハマった女子大生を描いた漫画、「ハルロック」。大好きなのでKindleで全巻買ってたのですが、MFTの開場では作者ご本人からサイン本が買えるとのことで紙媒体版を追加購入いたしました。大切に飾っとこう…そして作者様、女性だったのか…知らなかったZE… IMG_6184 (分かる人にはわかる!、)漫画で出てきた「もじゃー」な作品がリアルでもお披露目されてました。「ハルロック」に登場する電子工作作品は実際に作られてちゃんと動くかテストされているそうな…妄想の産物では無いのですねー。「猫ツイッター」の話がすごく好きなのでいつか絶対に作るんだ…  

 

Makeでもmentosでも、やり続ければガチになる(たぶん)

yuta yoshidaさん(@ysdyt)が投稿した動画

あの、「コーラにメントスいれたら爆発する」の超有名な人たちが日本初上陸して何故かMFTでイベントやってました。108本のコーラと540個のメントス使用だそうです。
この人達、このパフォーマンスで世界中回ってるそうです。

メモ:メントスコーラを盛大に拭きあげるための最強の組み合わせは「炭酸の強い温いコーラ+メントス5粒」らしいです。ぜひ。

 

他のガチMakerな人たちの様子

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ペッパーくんを乳母車に乗せて出勤されるあの有名な方も…!

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Tokyo Designers Weekでも見たロボット PLENもまた登場

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自分が書いたキャラクターを使ってバトルゲーム。チームラボの水族館展示を思い出す

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コレ全部、組み木の機構だけで動いてるらしいぜ…

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MFT2016は…自分も….何か出したい…!

 

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